【終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?】9話『たとえ未来が見えなくても』 感想 生きてく強さを重ね合わせ愛に生きる

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はい!そんなわけで、今回は『終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?』の9話です!

中間管理職トネガワの5巻を買いました。利根川が帝愛ツイッターの中の人をやる話が面白かったです。あの利根川が『これにはワシも大草原・・・!』とかつぶやいてます。

鉄板土下座よりも前にそんなネットスラングがあったかどうかはもう考えない事にしました。

なんと女性黒服も登場するよ!

前回のあらすじ

少しずつ縮まっていくヴィレムとクトリの距離。

少しずつ、失われていくクトリの記憶。

せっかちな人に3行で9話を説明

アイセアの意外な正体が明らかになりました
自分を忘れまいと、必死で自分にしがみつくクトリ
でも、もう半分以上覚えてないんだ

9話内容

1人夜中に座って考え事をするクトリ。ますます髪の色は赤く。精神の侵食も止まる事はありません。

考え事をするクトリの元へアイセアがやってきました。

意外な事実を語ります

「・・・アイセア。」

「ういうい。あたしはアイセア・マイゼ・ヴァルガリスっすよ。・・・ん~で。あんたは、誰っすか?」

どうやら、クトリが本当にまだクトリなのかを確認したようです。クトリはちゃんと自分で名乗れました。どうやら『まだ』クトリのようです。

「意味わかんないイメージや言葉、前世の記憶なんて無視するに限るっす。でないと、どんどん自分が削り取られて、思い出も人格も何かもなくなっちゃうっすよ。」

これからは、極力『赤い髪の少女』については考えないように、思い出さないようにと言われるクトリ。

「できるだけたくさん自分の事を考えて、他人の記憶に流されないよう自分自身の記憶にしがみつくんす!」

それにしても、アイセアはどうしてこんなに前世の侵食について詳しいのか?

アイセアの真実

「ちょいと昔話をしていいっすか?あたしのよく知ってる、ある女の子の話っす。その子も多分、あんたと同じように前世の侵食を受け、人格が消滅したんす。」

語られる真実

「一方で、目覚めた女の子の方も戸惑ったんすよ。死んだと思ったら、見ず知らずの場所で赤の他人になってたんすからね~」

どうやら、今生きているアイセアは、昔のアイセアとは見た目は同じでも中身が別人のようです。今クトリの隣にいるアイセアは『前世の記憶』に乗っ取られたアイセアなのでしょう。

「幸い日記が残ってたんす。消滅した女の子は、日課の日記を一日も欠かしたことがなかった・・・。」

その日記を元に『アイセアの前世』は『これまでのアイセア』を演じきっていた。というわけです。

「明るくておせっかいで、うざいぐらい周りに絡んで・・・。そのくせ全然素直じゃない。アイセア・マイゼ・ヴァルガリスはそういう子だった・・・。その当時は、いっそ死んでしまおうとも考えた。でも、そんな事をしても、意味なんてない。」

独白は続く

「私にできる唯一の罪滅ぼしは、あの子の・・・。アイセアの存在そのものを、誰にも知られないように受け継ぐことじゃないかっ。て・・・。」

妖精の製造方法がわからないのでなんとも言えませんが、前世の記憶側にとっても『罪』と言うような事なのかどうか。勝手に素材にされて勝手に蘇らされて、自爆特攻特化の体に・・・。

「まぁ、そう自分に言い聞かせて、なんとか今日までやってきたわけっす!」

この話の流れでいくと、このまま時が流れればいつかクトリは中身が赤い髪の少女になってしまう。という事なのでしょうか。

『今のクトリはどうして生きていきたいのか?』と問うアイセア。

クトリに対するさりげないボディタッチからの後ろからのハグ。やり口が完全にイケメンのそれです。

もしかすると、前世の記憶さんはイケメンだった可能性があるのかもしれませんよこれ。

手を繋いで歩く

「日記の事・・・。アイセアの話をしたの、あんたが初めてっす」

2人の秘密

「聞かないんすね。あたしの本当の名前とか。どこの何物だったのか・・・。とか」

「君もアイセアでしょ。明るくてお節介で、うざいくらい周りに絡んで、そのくせ全然素直じゃなくて。私達の同僚で、大切な友達。他の誰にも見えないよ。」

「そりゃ・・・ありがたいっすね。」

涙を浮かべるアイセア。

でも、複雑なとこですよね。前世さんの存在価値は・・・?というか。『本当の自分』というのが一応アイセアの中にある以上、なんというか・・・。難しいとこです。

悲しみ響くあの日にはもう戻らない

クヨクヨしたり後悔するのをやめて、明るく前向きに生きていこうとするクトリ。朝から大声あげてお掃除です。髪の色も、もう気にしないで受け入れる事にしました。

すげぇ長い廊下

くよくよするのはやめだ。胸を締め付けるような悲しみや、こぼれ落ちそうになる涙でさえも、私をかたどるものだから。

悩みも・・・。苛立ちも・・・。苦しみも・・・。喜びも。全部ひっくるめて、今ここにあるのは、他の誰でもない。間違いなく私・・・。クトリなんだ。そう。今だけは・・・。

なんというか、見ててももう『あぁもうすぐ終わってしまうのか』という気持ちにしかなりません。

あんまりテンション上げて家事とかやり過ぎると、吐いてぶっ倒れて最終的にこんな事になってしまうのでほどほどにしてほしい。

大号泣

寒そうにする子供たちに編み物をしてあげるクトリ。ネフレンに心配されますが、大丈夫だと返しました。どう見ても大丈夫ではないのですが、本人がそう言うのならその意志は尊重すべきなのでしょう。

そしてアイキャッチ。もはや真っ赤です。

コロンが風邪を

どうやらコロンが風邪をひいたようです。妖精も風邪を引くんですね。妖精インフルエンザで深刻な処分問題になったりしないか心配です。

『風邪由来の悪夢を防ぐ古代のタリスマン』とやらを渡され、コロンの枕の下に入れておくようにお願いされるクトリ。

・・・コロン・・・?という表情でした。もう見てらんね~!

そして、じゃあこのタリスマンはどっから持ってきたの?という事ですが、そんな事考えるまでもありません。

世界を救う最終兵器の成れの果て

もちろん、こっから盗ってきましたとも。他には『魔力を帯びてない刃で深爪しない』とか『持ち主が本名以外で名乗りを上げると音が出る』とか・・・。なんだそれ。なんでそれが最終兵器になってしまうんだ。

ちなみに以前に登場した他のタリスマンは

・熱い物を飲んでも舌を火傷しないタリスマン
・初めて訪れた場所でも北の方角がわかるタリスマン
・風邪で寝込んでいる時に悪夢を見ないタリスマン
・猫の鳴き声が上手くなるタリスマン

です。何気に前の説明で登場していた悪夢を見ないタリスマン。

しかし、セニオリスを分解した事を知ったナイグラートは激怒!今すぐ戻してきなさい!と。

でも、ヴィレムさんは筋金入りのアレなのでそんな忠告は聞けません。

世界の平和と今夜の幼女の安眠を天秤にかけ、幼女の安眠を選ぶヴィレムさんにはこの倉庫の番人は逆に任せられないのではないだろうか?そもそも、クトリの事も兵器という備品なので横領なのではないだろうか?

「あなたって人は・・・。もういいわ。コロンが心配なのは私も同じだし・・・。地上に行く前までに元に戻してよね。」

これで、例えばこれから先の話の中でどうしてもクトリがセニオリスを使う必要がある場面で、実はこのコロンの枕の下のタリスマンを戻さなかった事によってセニオリスが不発に終わってクトリが助かったりしませんかね?

そうなったらうぉぉぉぉぉ!あんた流石ロリコンの鏡だぜ!!ってなるんですが・・・。

どうやら地上行きの準備も順調に整っているようです。もう行かないでいいんじゃない?アホな人間が滅びた跡なんて見てもしょうがないじゃない?

と言いたいところですが、ラピデムシビルスを探さないといけないのでそれも無理です。

ここでクトリを心配し過ぎるヴィレムに対してナイグラートが「過保護な父親ねぇ~!」と言う場面があるんですが、ここで『彼氏』とか言わないあたりがナイグラートさんマジ大人気ない。面白い雰囲気にしつつ、ちょっとクトリを牽制する大人の女の駆け引きマジ怖い。

その頃地上は

なかなか救助隊が来ないのでだいぶじれてきた地上組。この青い子は結構好きなのですが、話数的に考えてももうあまり活躍はないのでしょうか。

地上を侵略に

なにやら難しい古文書的な本を読んでました。なんか青い子ばっかり推してる気がする。俺どちらかと言えば黄色派なのになぁ。

リンパの流れの極意を探しに

夜遅くまで調べ物をするヴィレムの部屋にやってきたクトリ。剣の調律や例のアレ(マッサージ)を教えてほしいと言い出すクトリ。

途中でやめたら最初から

「どっちもすぐに習得できるってもんじゃねぇ。それなりに時間と鍛錬が必要になる。」

だそうです。どっちもって事は調律だけでなく、あのマッサもって事ですよ。時間とかかかってもいいから教えてもらえません?

そういう意図があっての事なのかわかりませんが、以前に比べてクトリの表情の変化が乏しくなったような気がします。昔なら顔を赤くしてアワアワしながら話したはずなのに、どこか淡々としているような。

アングルも、変なアングルというか、2人が一緒に話しているカットってのがあんまりなくて、窓越しの狭い範囲だったりコーヒーの中の反射だったりと、変な感じ。

クトリの記憶が無くなり続けている事もヴィレムにはバレていました。

これから向かう地上は、ヴィレムの500年前の故郷。そこの話を聞きたがるクトリ。もはや何を見てもエンドレス不穏。悲しい空気に思えます。

降雪祭

倉庫の子供達のために一生懸命マフラーを編むクトリ。そうしていよいよ季節は冬。クリスマ・・・なんだこれ!なんだこの祭!

ロマサガの敵

細かいあらゆる部分が狂気に彩られた、狂乱の宴が始まりました。一生懸命編んだマフラーを子供に手渡すクトリ。記憶は、もはやティアットも微妙。コロンはどうにも忘れるツボらしく覚えられません。

「なんなんだこのパーティーは?」

「降雪祭よ。雪が降って外に出られない冬の夜、夜通し食べ明かしましょう!っていうね。」

こんや 12じ だれかが しぬ

今は一般的になったそうです。元はトロール一族の祭りだったそうで。『夜通し食べ明かしましょう』ってなにをや!

子供達もクトリのマフラーを巻き、ティアットやアイセアやネフレンも以前登場したケモ子のお嬢様からいただいたドレスのプレゼントに着替え、本格的にヴィレムが憎い。貴様にはたわしすら生ぬるい。

そして・・・。

白い綺麗なドレスを着てみんなの前に現れるクトリ。思わず目を奪われるヴィレム。

「言いたかったこと、聞きたかったこと。後でじゃ駄目な時があるって、技官は知ってるっすよね?」

アイセアに背中を押されるヴィレム。何気に名言だと思います。

まるでそれは花嫁のように

このクトリを見て、ヴィレムは言いました。

「凄く綺麗だ。」

冷やかす子供達。

「でしょう!」

そう言って微笑むクトリ。ここの表情が、以前の活発なクトリの表情で、グっときました。

以前からも書いていますが、やっぱりちゃんと態度に示すヴィレムは好感度の高い主人公です。あいまいにして照れ隠しで寒い事とか言わない。綺麗だと思ったからハッキリそう伝える。かっこいい。

そしていよいよ旅立ちの時

いよいよ地上へ向かう日が来たようです。

ブローチは置いてきた

先週の感想の部分にも書きましたが、クトリがついに軍服です。という事は、これはもうすぐ1話冒頭へと繋がっていく・・・。

クトリ達の出発を見送る子供達。

(ごめんね。君達の事・・・。もう、半分以上忘れてる。)

忘れた名前なら覚え直せる。でも、失った思い出はもう戻ってこない。この壊れかけの自分は、今でもまだ、クトリと呼べるもの?

苦しくて辛くて、悲しくて寂しい。でも、そんな気持ちの全てを今は、大切にしたい。

この気持ちすら消えてしまった時には・・・。私が完全になくなってるだろうから。

EDを挟んでCパートであっさり地上へ着きました。

来週へ続く。

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